お坊さんのあれこれ

禅宗

迷いを断ち、心を統一して静かに真理を見据え、体得することを根本とする仏教の一宗派。6世紀の初頭にインドから中国に伝えられ発展。日本には飛鳥時代に伝わったといわれるが、鎌倉時代に至って本格的な発展を遂げる。現在では臨済宗、曹洞宗、黄檗(おうばく)宗、の3宗を総括的に禅宗と呼ぶ。
浄念は臨済宗の僧侶で、ロケ地となった「龍雲寺」も実際に存在する臨済宗のお寺。

在家出身のお坊さん

「在家出身」とはお寺の跡取りとして僧侶になった人ではなく、一般の家庭から発心して出家した人のことです。浄念さんは「在家出身のお坊さん」です。まだ住職としてお寺を預かっておらず、役僧として龍雲寺をお手伝いさせていただいているために毎日自宅からマイカーで通勤しています。言わばサラリーマン的僧侶。

お経は釈迦の教えを文字にしたものです。 劇中では、法事、枕経(まくらぎょう)、葬儀、お祓(はら)いの4ポイントでお経をよんでいます。

○法事の場面…延命十句観音経
亡き人を偲びつつ、冥福を祈るお勤めをします。
参列者はお経をともに唱えながら、また聞ききながら、自分が積んだ善徳を自分のためだけではなく、亡き人もともに悟りの世界に迎えるように、振り向ける(回らし向ける)のです。


○枕経の場面…観世音菩薩普門品(観音経)
人が亡くなってすぐに駆けつけ、安らかなる死を迎えられるために枕元にてするお勤めです。 観音経は観音さまの功徳を説いたお経です。


○葬式の場面…引導香語
臨済宗では葬儀のときに「引導香語(いんどうこうご)」という漢詩を唱えます。亡き人の一生を表し讃える詩ですので、故人の人となりを知るためにお坊さんは遺族の方や知人に丹念に話を聞いて作ります。 劇中の「引導香語」は、原作者の玄侑先生が書いて下さいました。 そして、最後に死者の迷いを断ち切り、悟りの世界に導くために「喝!」と大声で一喝します。


○お祓(はら)いの場面…広開甘露門施餓鬼文
残された家族たちの不安なこころを救うため、成仏を願ってするお勤め。
劇中で浄念さんが唱えているお経は、法要によっては歌うように読むのが特徴的なお経です。

仏具

○木魚、大磬、小磬
木魚は誰でも知っていますが、法要の際に浄念が鳴らしている鐘の名前は、大磬(だいけい)、小磬(しょうけい)と言います。 お経の中で叩くポイントが決まっています。
スネオさんは練習で「これがバスドラで、こっちがスネアですね」と言いました

○引磬(いんきん)
仏教の楽器の一。
椀(わん)状の小鐘に柄をつけたもの。
読経のときなど、小さい鉄棒で打ち鳴らします。
浄念はお祓いの際に、使っています。

お坊さん、変身3段階

作務衣

(1)作務衣
お坊さんは法要がない日は、庭や境内の掃除など通常の作業(作(さ)務(む))を行います。その際に着るのが作務衣。(さむえ) 最近では普段着で行う人もいるらしいですが、作務衣を着ていてくれるとお坊さんだと分りやすく助かります。


法衣(略装)

(2)法衣(略装)
お坊さんは葬儀や法事のお勤めの際には、法衣を着ます。 衣に掛絡(から)(【絡子(らくす)(らくす)】を付けたものが略装。 移動の際、また枕経などは略装になります。法衣カバンに袈裟や道具を入れて移動します。 首にかけている袋は頭陀(ずだ)袋(ぶくろ)(ずたぶくろ)
【別名:三衣袋(さんえぶくろ)、衣嚢(いのう)、打包(だほう)】。


法衣(正装)

(3)法衣(正装)
衣に袈裟(けさ)を左肩から掛ける形で着ます。

剃髪

○なぜお坊さんは坊主なのか?
仏さまは、螺髪(らほつ)と言って渦を巻くような右巻きの縮れ毛をしています。 これに対して出家した人は髪を切ります。
インドの時代から、髪の毛は社会生活と密接な繋がりがあると考えられていたようです。普通の生活から決別して仏道修行に入る時には、社会生活と縁を切るという意味で、社会性を表す髪を切ります。


○四九日の浄髪
修行道場では4、9がつく日が剃髪の日と決まっています。
(4、9、14、19、24、29日)僧侶になってからはほぼ毎日か、「伸びたな」と思ったら剃るそうです。どのくらいが伸びたポイントなのかは不明です。道具はT字カミソリを好みによって1枚、4枚刃など選びます。
修行時代は一文字剃刀を自分で砥ぎ、相手に渡して剃ってもらうそうです。 ちょっと怖いですね。


因みに…四九日の沐浴と言う日もあり、つまりどんなにイケメン僧侶でも修行中は1週間に1、2回しか風呂に入りません。

所作

叉手

叉手
浄念さんは、いつもお寺では左手で右手を隠すように手を組んでいます。これは叉手(しゃしゅ)といってお寺での作法だそうです。宗派によって組み方が違ってきます。


礼


浄念さんはお寺にお勤めの際に、境内に向って必ず一礼します。